【社長向け】1分コラム
【社長向け】1分コラム
作成日:2021/08/31
DAIGOさん問題から考える1人で生きていくということ



DAIGOさんの生活保護者に対するコメントが、メディアでも取り上げられ、社会問題となっています。その後の謝罪動画などにも誹謗中傷が相次ぎ、いわゆる炎上してしまっているようです。

 DAIGOさんは頭脳明晰、メンタリストとして、TV、マスコミで注目され、文化系著名人として世の中に出てこられました。勉強熱心な方で、数多くの著書を持ち、私も数冊読ませていただきました。近年はTVからYouTubeに活動の場を移し活躍されています。登録者数は約250万人、月収は9億円程になるとご本人が公表されていました。

 

私共の顧客は、経営者です。毎月お会いする時の話題は、行動経済学、組織論、メンタルヘルス、自己啓発系まで多岐に渡ります。経営者の大好物な話題です。しかしもっと多い話は、宗教や、哲学的な話です。経営者の方は本当に良く勉強されていらっしゃいます。商売の話から、いつの間にか世の中の仕組み、人生の意味について話される方が非常に多いように感じます。毎朝お経を唱え、座禅を組む方。瞑想を日課としていらっしゃる方。ボランティアを行ってる方。慈善事業に尽力されている方。

 

25万年前に出現した現生人類(ホモサピエンス)は、文明が生まれる紀元前5000年より前は、ずっと狩猟採取をベースとした生活をおこなってきました。日々の暮らしは日々の食糧(エネルギー源)、生活資材を得るための労働をしてきました。生きてゆく事に最低限必要なものしか求めない生活。他の野生動物に比し非力な為、集団生活が生存の要でした。怪我や病気、高齢者などは他の人が面倒を見る。集団から離れる事は死を意味していました。その中でも人類が生き残ってきた、大きな特徴は「火」や「道具」ではありません。狩猟採取社会では、「平等」が生き残る大きな要因であったと考えられています。獲得した大型の獲物を「平等」に分ける価値観は、獲物が獲れる、獲れない不安定リスクに対する保険でした。「平等」は、お互いがお互いを必要として、生活するための基本。互酬性が高ければ、生き残る可能性が高まるための知恵だったのです。

現代は、個人でできる事が非常に多くなりました。DAOGOさんの様に能力が高い人が、動画配信等はもちろん、分野によっては一人でも、世界中のあらゆる情報にアクセスし、自分一人で仕事を、高報酬を得る。一人勝ち出来る事が出来る。高能力、高資産、高い地位の者だけが富みを独占できる、格差社会化しているといえます。


DAIGOさんは、自身の動画の中で、「TV・マスコミ業界から番組を干すなどの圧力を受けた話。自身の能力だけで十分生きてゆける事、TV業界との決別など」を発信していました。もちろん「自分は一人で十分稼ぐことが出来る。TVなどオワコンだ。、TVなどの仕事が無くても高収入だ。」という事をTV業界の方に意趣返ししたかったのでしょう。

人類が生まれて250万年のほとんどの期間は、集団生活でした。人と関わることで生活し、悩み、解決、失敗、成長するといった大切な過程は、人の遺伝子に組み込まれた、人生の大切な部分であるように私は感じます。


経営者の方々は、社員、関連会社の方、取引先、私たち社労士など、毎日数多くの人と関わり、会話し、悩み、失敗し、解決し、学ぶ毎日を過ごされ、毎日より良い人生を生きられていらっしゃるように感じます。

私が勝手にメンターと決めさせていただいている5名の経営者の方は、共通して哲学、宗教にたどり着き、より良い人生観を得て、生かされている事へ感謝する。というお話をされます。1人で高い能力をもち、高報酬を得ても、人に磨かれることが無ければ独りよがりになってしまう事は想像に難くありません。

 

1人で完結する事が、膨大に増えた時代です。しかしあえて自分をオープンにして、人の中に飛び込む。悩みを話して、失敗して、成長してゆきたいと考えています。私の事務所内の出来事、経営者としての私自身は、辛い思いや失敗を数多く経験してきました。そのたびに数多くの応援とアンチコメントを頂き成長してきました。全国で社労士は約3万人います。そのうちの約8割は、いわゆる1人社労士です。従業員を雇わず1人で社労士の仕事をしています。経営者が従業員の相談をするのに、「人を雇った事が無い社労士」が答えられるわけがない。そう思い私はできるだけ仕事を作り出し、雇用を増やすようにしてきました。


ですから、当事務所の「人に関する失敗」は隠しません。総て顧問先様へのネタ造りだと考え、前向きにオープンにしてゆきます。悩み、失敗して、学んだこと。リアルな解決方法、対応方法などを提供してゆきます。

250万人のフォロワー」、数千件の「いいねボタン」を集めるより、リアルに悩み、失敗し、成長する事が人間には必要だと考えているからです。

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