作成日:2017/04/21
富める者はますます富み、貧者はますます貧しくなる
富める者はますます富み、貧者はますます貧しくなる――「21世紀の資本」 ピケティ
安定した雇用を選ぶか、リスクテイクして自立するを選ぶかで経済的な格差が生じると言えます。
労働者は、自らの生きる戦略として、各々の判断でどちらかを選択しているわけです。
選択する中でも、労働者は、有利な条件取引を行うために、自らの労働力という資源を「最大化する努力」をします。
欧米では労働者が、働きながら専門分野を勉強したり、休職して大学院に通学するなど、職業能力を「最大化する努力」をするのは特別ではありません。
なぜなら、平凡な労働力では、安定した雇用の中でも悪条件かつ、不安定な条件で取引きしなければならないからです。
それに比して、日本の労働市場では、労働法によって過度に労働者保護が進み、労働者の自助努力が置き去りにされているように感じます。
それは、労働に対する尺度が時間で設定され、本来求められる、「労働の成果(アウトプット)」ではないことが一因となっています。
欧米のホワイトカラーは、コミットした労働の成果が出せなければ、減給か解雇となります。
日本では、生産性が悪くとも、減給や解雇もできない為、長時間労働で帳尻を合わせるようなケースが数多く散見されます。
労基法の強化では、生産性を上げることできません。
労働力の高度化、最大化が無ければ日本の競争力は漸減してゆくことでしょう。
保護より努力する選択を、人生戦略として選ぶ労働者を増やす支援が必須であることは明白です。