人手不足、有効求人倍率が約2倍、運送業などは約3倍。
人事労務の仕事をしている当社も人手不足をひしひしと感じています。
正確には、「人材」が不足していると感じます。
先日、年商約70億円、従業員数約100名の食品製造会社の社長さんから相談をされました。
「うちみたいな中小企業にくる従業員は、レベルが低い者ばかりですよ。優秀な人間なんか来るわけがないんですよ。言ったことすらできないんですよ」と嘆いていらっしゃいました。
一般の従業員さんから見ると「失礼な事をいう社長だな」と感じるかもしれません。
私はその場で声に出して同意することはしませんでした。
社長の脇に2名の従業員さん(部長、課長)がいらっしゃったからです。
しかし、専門家としてはこの社長さんの言われている事は事実だと思います。
一部上場企業の社員と中小零細企業の社員のレベルの違いは仕事力(のレベル)
=「生来の能力」×「考え方、捉え方」
当社でも採用面接をしています。
「人の役に立つ仕事、社会をかえるしごと」で募集しています。
面接前には、「@志望動機、A10年後の自分、B当社に貢献できる事の3つをお聞きしますので考えてきてください」とリマインダーを送付してます。
来社された、大卒の彼の3番に対する答えは、「今は何も知識がないけれど、とりあえず色々教えてもらって、社労士の資格を取りたい」でした。
「仕事をしてくれる人」を募集しても、「貢献できるスキルはないけれど、資格を取ることが目標です」。
仕事をしてくれる人材を募集しても、まるで資格予備校かなにかと間違って応募してくるのです。
ある意味、正直者と評価もできる? しかし、このくらいズレた労働者がわんさかいることが、低利益率、低成長から抜け出せない中小企業経営の大きな課題となっています。
では、「良い採用」を行うにはどうしたら良いのか? 採用活動には、極論すると2つしかありません。
1. 時間とお金(コスト)をかけて戦略的に採用活動を行う
2. 時間とお金(コスト)をかけずにすぐに採用をする
私たちの顧問先企業は、ほとんどが2番の採用活動を採用しています。
無料のハローワークからの紹介者数名の中から、面接から数日で(中にはその場で)決定してしまいます。
優秀な人材を採用するということは確率論です。
2、3名の応募者より、100名の中から選ぶ方が確実に優秀な人材を採用することができます。
しかし、前述した中小企業の社長さんには100名の中から選考するような考えはありません。
手間をかけずに即決したいのです。
当然それなりの人しか採用できない。
それは、そういう手間をかけない採用戦略を実行している経営者が選択しているとも言えます。
ではどうしたら良い採用ができるのか。
当社がとった、具体的な採用手法を来月お知らせいたします。
「ハローワークからの求人をすべて断った」ことから始まります。