×優秀な人材を採用する → 〇マイルドヤンキーを採用する
前回申し上げた通り、優秀な人材などいません!
少なくとも、「今年の大学生人気企業ランキングトップ10」に入るような企業以上に魅力的でなければ、田舎の零細企業を目指して応募してくることはほばありません。
求人倍率が高止まりし、職種によっては3倍近くまで来ている超売り手市場ですから甘い考えは捨てる必要があります。
ですから私達、中小零細企業が生き残るためにとるべき採用方法はただひとつです。
「モンスターでない、平凡で普通な人を、採用、定着させる」だけです。
従来は、できるだけ優秀な人材を採用するために@CUBICとキャッテルCFIT適正検査を行ってきました。
しかし、この検査をしていく中でふたつの問題が浮かびあがってきました。
ひとつめは、優秀な人がいないということ。
つまりテストをしても選べる人がいない。採用できない状態となってしまうこと。
ふたつめは、そこそこ優秀で許容範囲の結果が出る人ほど、他の問題を抱えている場合が多い傾向があることです。
特に中小企業に大きなダメージを与えるのが、他責気質、不寛容気質、精神的脆弱性の問題です。
特徴は、権利主張が強く、権利の前に果たすべき義務、なぜ自分が会社に雇用されているのか、会社から給与対価をもらうために、会社へ貢献しなければ成り立たないことが理解できないタイプです。
また、権利は行使しなければ損だという品性も特徴的です。
損得が判断基準となるため、社会でトラブルを起こしやすい人物です。
ある顧問先のモンスター社員の例をお話しいたします。
10名弱の会社で事務職採用された女性従業員。
採用される時には意欲、積極的なことをアピールしていましたが、採用後は、仕事をあまりしない。
しまいには、「事務仕事は苦手。前の職場でも苦手だった」と言い出す始末。
そのくせ、仕事以外のことは抜群の行動力を示し、仕事時間中に「妊娠で活用できる社会保障制度」をネットで調べまくっていたそうです。
その後妊娠し、産休制度、育休制度、失業給付など、貰えるものはすべて貰ってからやめたいと考えたのです。
しまいには、「解雇されたことにしてほしい」と社長に電話がかかってきたそうです。
私に相談があり、「虚偽離職理由に変えるわけにはいきません」と伝えました。
その後、労働局から均等法違反容疑で社長に呼び出しが来ました。
もちろん、証拠を元に立ち合い、元従業員の虚偽申告を行った事が明白となりました。
このようにモンスター社員を入れたら会社は大損害を被ります。
モンスター社員を入れない、見つける検査を次号お伝えします。