作成日:2017/11/01
30年先の企業存続のために「国内、アナログ、ニッチ」
9月、10月と、いわゆる中小企業の戦い方? 生き残るビジネスの方法を書きました。
「グローバル、デジタル、オープン」ではなく「国内、アナログ、ニッチ」なビジネスを志向することで、生き残れるというお話です。
数人の顧問先の社長さんから小言をいただきました。
「先生、私の会社は、大量生産、大量販売の汎用品を作っている会社ですよ。大企業の下請けだからまだ生産できるのですよ。これだけ情報化の世界で、先生の言われるような製品、市場は見つけることさえ難しいでしょ。何とかあと10年くらい現状をキープできれば、次に渡すまでの辛抱ですよ。なんなら、私の代で終わりにしても良いと考えています。」
まったくおっしゃる通りだと思います。
30年先、50年先まで考えないのであれば、あと10年くらいなら、現状維持でやり過ごせるかもしれません。
しかし、30年先の企業存続を考えると、今後10年間程度で「国内、アナログ、ニッチ」で企業の力をつけておく必要があります。
30年後の2047年には、団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となり、労働生産人口が、現在の6割程度まで縮小し、GDPの主要産業も大きく変容することは明確です。
従来の労働力増加を背景に、大量生産、大量消費の主役であった主要産業が成り立たなくなってしまうのです。
つまり、これからの10年間で企業は「国内で、高度な職人的技術を駆使した、独自商品(ブランド力)を持つ」力をつけることに専念しなければならないのです。
こうすることによって、国内市場が人口減少によって縮小する中で、ようやくグローバル市場で花開くことができるのです。具体的なお話は、次号。